ロッテルダム港(オランダ語 )は、オランダ・ロッテルダムにある港湾で、ヨーロッパ最大の港であり(アジアを除けば世界最大)、コンテナ取扱量は世界第11位(2013年)である。ライン川が北海に注ぐ直前に位置し、外洋と河川の結節点として発展した。世界最大の石油化学工業地帯でもあり、石油メジャー各社のコンビナートが林立している。1960年代に建設された'(ウーロポールト')の名は特に有名で、俗にロッテルダム港全体を指して「ユーロポート」と呼ぶことがある。歴史ロッテルダムが港町として発展するきっかけとなったのは、1250年ころに作られたをニューウェ・マース川から仕切る堤防である。海水面が上昇し塩水が内陸に浸入するようになったためこのような措置がとられた。これによりロッテ川と新マース川の間を行き来するには荷物の積み替えが必要となり、港町としてのロッテルダムの歴史が始まることになる。「ロッテルダム(Rotterdam)」とはロッテ(Rotte)川の堤防(dam)と言う意味である。その後北海におけるニシン漁の基地としてもロッテルダム港は利用されるようになった。商港としてのロッテルダム港の重要性が高まったのは15世紀以降である。1421年には洪水でドルトレヒト港が大規模な被害を受け、デルフト港は水深が浅く、船舶の大型化に対応できなかった。八十年戦争(1568 - 1648)ではやが封鎖されたため、ロッテルダム港の重要性はさらに高まった。東インドなどの植民地との貿易もあり、17世紀には大規模な埠頭や造船所の開発が進み、街とともに急速な発展を遂げた。19世紀に入るとロッテルダム港は更なる急速な発展を遂げる。ひとつは産業革命の影響により、大規模な資源、製品の運搬が必要になったためである。特にルール地方への鉄鉱石の需要が大きな影響を与えた。さらに1868年のマンハイム条約により各国の船舶が自由にライン川を航行できるようになり、ライン川河川交通の重要性が増した。これに加え、ロッテルダム港と北海を直結する(Nieuwe Waterweg)が1872年に開通し、航行時間の短縮、容量の増加が図られた。従来港は右岸のみにあったがこの時期に左岸にも拡大した。
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