Jeollanam-do, South Korea, page #77

咸平新徳古墳群(ハムピョン しんとくこふんぐん/シンドッコブングン)は、大韓民国(韓国)全羅南道咸平郡月也面礼徳里にある古墳群。全羅南道記念物第143号に指定されている(指定名称は「함평예덕리신덕고분군(咸平禮德里新德古墳群)」)。長鼓墳(前方後円形墳)1基と円墳1基の2基で構成される。朝鮮半島南部には長鼓墳10数基が分布し、日本に多く存在する前方後円墳との関連が指摘されるが、本古墳群の長鼓墳はそのうちの1つになる。概要朝鮮半島南部、咸平郡北東縁の平野部において北に円墳、南に前方後円形墳の2基が隣接して築かれている。これまで1991年に盗掘跡発見に伴う緊急調査が、1992年に国立光州博物館による第1次発掘調査がなされている。前方後円形墳(長鼓墳)のうちでは初めて石室構造が明らかになっている。周辺では3世紀頃から4世紀頃築造の万家村古墳群や、百済系横穴式石室を有する月渓里石渓古墳などが知られる。しかしその後の古墳系譜はないと見られるため、新徳古墳群はこの地域で突如出現した古墳になる。2基の古墳域は、1992年3月9日に全羅南道記念物第143号に指定されている。一覧1号墳概要新徳1号墳は、2号墳の南17メートルに位置する古墳。1号墳と2号墳の間、ならびに1号墳の東西外側は平坦面に整地されている。墳丘は丘陵上で盛り土したもので、南北線から西に15度傾く方向を主軸として前方後円形をなし、前方部を北北西に向ける。外部施設のうち造出は認められていないが、段築(2段築成)・葺石が見られる。墳丘周囲には周濠があり、陸橋部8ヶ所が確認されている。埋葬施設は両袖式横穴式石室で、地表面より高所に形成されている。墳丘主軸と直交する東西方向に長方形の石室を設け、これに短い羨道を西南西方向に付す。玄室規模は、長さ約2. [read more]