England, United Kingdom, page #216,719

ハリファックス断頭台(はりふぁっくすだんとうだい、Halifax Gibbet)とは、イギリスの処刑道具である。概要受刑者は断頭台下部に身体を固定され、重い斧状の刃が数フィートの高さから受刑者の首に落下することでギロチンのように斬首を行う。イングランドウェスト・ヨークシャー州のハリファックス (:en:Halifax,_West_Yorkshire) の町で使用されたことからハリファックス断頭台と呼ばれている。1541年から1650年まで使用され、男女合わせて53人が処刑された。ハリファックスは古くは1280年から死刑の権限を有していたが、公式な記録ではハリファックス断頭台が初めて記録に姿を見せる1541年までは、1286年にJohn of Daltonなる人物が絞首台 (:en:Gibbet) で処刑された記録が残るのみであった。ハリファックス断頭台の刃はロープで吊り上げられて保持され、このロープを切断するか、ロープを固定した落下防止ピンを引き抜くことで斬首を行った。ハリファックスでの処刑方法では、動物や家畜を盗んだ者に対する処刑においてはその盗まれた動物そのものか、その動物と同種の動物に落下防止ピンを引き抜かせることで処刑を行い、それ以外の罪状の者においては廷吏 (:en:bailiff) がロープを切断する手法が用いられた。ハリファックス断頭台は1650年にAnthony MitchellとJohn Wilkinsonなる二人の人物を処刑した後は使用されなくなった。一説には、前年の1649年に外患罪に問われて斬首されたイングランド王チャールズ1世の末路が、ハリファックスの陪審員達の心理に深い影響を与えたとも言われる。その後はハリファックス断頭台は使用されないまま荒廃していき、人々の記憶からも忘れられていった。しかし、19世紀中頃の発掘調査で200年前の断頭台設置場所が比定され、1974年には当時の資料や発掘された遺物を参考に精巧なレプリカが制作され、かつての処刑場に設置されることになった。このレプリカはその後悪戯による破損や老朽化による腐食が進行した為に2003年に一度撤去され、翌年再建された。現在、ハリファックス断頭台が置かれている通りはGibbet Streetと名付けられている。. [read more]